ゆきこの部屋

宝塚やミュージカル、古典文学など好きなものについて語るところ。

雪組『CITY HUNTER』『Fire Fever!』感想

雪組公演

kageki.hankyu.co.jp

ミュージカル『CITY HUNTER』-盗まれたXYZ-
原作/北条 司「シティーハンター」(C)北条司コアミックス 1985
脚本・演出/齋藤吉正

ショー オルケスタ『Fire Fever!』
作・演出/稲葉太地

初日、2日目とわりと好感をもった感想がツイッターのTLに流れてきたので、ちょっと油断していた。
そうだよ、初日はファンが見るものだから甘くなるんだよ……。いや、別に自分もファンですが。
役者が好きな人が見ると、ああいう感想になるのか。私は脚本重視の頭固いファンだからな。すいません。
そんなわけで絶賛ベースではないです。新しい咲ちゃん(彩風咲奈)、きわちゃん(朝月希和)のコンビが嫌いなのではなく、むしろとても期待している大型コンビなのですが、そのコンビのトップコンビお披露目公演がこれでええんかいって感じでモヤモヤが止まりません。
ヨシマサ……やってくれたな……。マジ修行してきて欲しい。
もっとも、ソワレ公演では、前の席の人の座高が高く、銀橋のセンター付近と舞台のセンターはほぼ全く見えなかったので、集中できなかったことも関係しているかもしれません。
まさか子供用のクッション借りるわけにもいかなかったからな……しかし、ああいうことがあると本当に入り込めない。

CITY HUNTER』はアニメの記憶はなく、原作の漫画を途中まで読んだくらいです。
行きつけの喫茶店に並んでいたから、というとお前いくつだよと思われるかもしれませんが、実家が駅前だったので、まあそういうこともあります。
途中もどこまで読んだかは記憶になく、とにかく最後まで読んではいないという程度の朧気なアレなのですが。
それにしたって品がないじゃないですか。
咲ちゃんの冴羽獠が娘役のお尻をタッチする演技をするたびに眉をひそめてしまったよ。
これで笑いはとれないだろう。おもしろくはないだろう。
それがなければ主人公を描けない、この作品を描けないというのなら、やはりこの作品は宝塚向きではなかったということなのではないでしょうか。
五輪の閉会式で宝塚が国に搾取された姿を見た翌日に観劇したこともあって、そりゃ辛かった(後述)。
香が100tハンマーで成敗してくれるからよい、というわけにはいけない。
冴子自身が自分の色気を武器にしているからよい、というわけにはいかない。
それって令和になってやる芝居かよ?って話です。

みちるちゃん(彩みちる)の冴子、とても冴子だったと思う、思うよ。
でもフェアリーであるはずのタカラジェンヌに、あんな身体のはらせかた、ある?
原作に寄せようと、一生懸命谷間作って、太ももに武器をつけて、それはとても涙ぐましい努力なんだけど、それって夢を見る場所でやることか?
これが終わったら月組に行ってしまうのに。大事な雪組の娘役なのに。そんなこと、させないでよ……と思ってしまった。
2階席からうっかり谷間が見えたときはラッキースケベとはとても思えなかったし、なんなら、その細い身体のどこからそんな肉をもってきているの……と別の心配をしてしまった。今回はいつになく男の観客も多かったしな……。
獠との関係は、この2人だから成り立つ関係なのは、充分にわかっている。
これがなければこの作品は描けないだろう。少年漫画なら『GS美神』あたりもそうだけど。
だからこそ、なんで宝塚でやったの?という気しかしない。
あー楽しかった^^で、私は終われなかった。コメディだからいいじゃんとはなれなかった。

ミック・エンジェルも、原作では相当助平野郎ですが、だいぶその影は薄くなっていました。
あーさ(朝美絢)のファンは救われたか?とも思いましたが、ショーではそんなことなかったね……(後述)。
チラシにあるブルーに黒のストライプのダブル、朱色のハンカチとネクタイ、柄付きのド派手なシャツという派手な出で立ちとグレーのチェックでベストも含めた三つ揃えに深緑のシャツの二種類の衣装。
ミックのシンボルである白スーツはなかったけれどもコートはロングで白でした。
スーツ大好きマンとしては今回、あーさのスーツをずっと見ていた感じがする。
特にグレーのチェックがお気に入り。早く舞台写真出ないかな。
「香と会うの、初めてじゃないの?」とか「飛行機、爆発しなくて良かったね!」とかいろいろありますが、「エンジェル・ダスト打たれなくて、本当によかった」につきます。
あとは獠と香のコンビが好き、という雰囲気がよく出ていたと思います。
ミックが出てくると、娘役ちゃんたちがたくさん出てくるので、本当に目が足りない。
足りないけれども、空港のクルーの娘役ちゃんズは初見で全員わかったから、私、やっぱり娘役が大好きなんだなと思いました。
あそこのともか(希良々うみ)ちゃん、ありすちゃん(有栖妃華)、くるみちゃん(莉奈くるみ)、はばまい(音彩唯)、とても可愛いです。大好きです。

ミックは登場の電話の場面も相当で好きです。
なにあの上着脱いだベスト姿。私、自分の夫にもベストを着させるくらいベスト大好きマンだから、ありゃぶったまげた。
しかも煙草持ってるし、かったるそうに電話してるし、最高。あれだけで元とったわ、って感じだった。あの場面だけ、ずっと見ていたい。
あとミックは、もう一つ、海原と獠の対峙場面で「僕は獠と取引したんだ~!」というところで声色が変わるのが超いい。
細かすぎて全然伝わらないと思うんだけど、これがめっちゃいい。
かつてのマクシムを励ますサンジュストを思い出す。
他にもいろいろアドリブをぶっ込んできていて、芝居に余裕があるなwという感じですね、あーさ。
カラコンもよかった。華ちゃんのメリーベルを思い出して泣きそうになったのは内緒です。

これは脚本に文句を言っても仕方がない芝居だと思うのですが、肝心の獠が海原を裏切る理由があんなことでいいのか……?と疑問には思う。
プログラムにはアルマ王女を「人質にして革命を成功させようとする海原に逆らって王女を逃した」とあるけれども、それだけで果たして育ての親の海原を、生きる術を教えてくれた海原を、獠は裏切るだろうか、というのはいまいちインパクトに欠けてしまうような気がいたしまする。
原作漫画では海原が獠にエンジェル・ダストを打ち、獠は人間兵器にされてしまう。
打っても死なないサイボーグと化した獠を救ったのが、たっちー(橘幸)が演じた教授なのですが、舞台だけだと教授がなんの専門分野の医者なのかはよくわからないですよね。麻薬も癌も診るのですか? ここはサパですか?
上記でちらりと書きましたが、漫画ではミックもこれを打たれて、ゾンビ化します。助かるけれども。
このあたりは原作を読んでいない方が話が通じるかもしれません。

一方で、最後に獠が香に渡した指輪の意味は、原作を知らないとわからない人が多いのではないでしょうか。
少なくとも原作では、香はあやな(綾凰華)が演じる槇村の本当の妹ではない。
槇村兄、最初で死んでしまうから出番の多さが心配だったけれども、幽霊&解説役としてたくさん出てきてくれてよかった……っ!
槇村父が追っていた事故死した犯人の娘が香で、父は彼女を引き取って娘として育てた。
20歳の誕生日に、香の本当の母親が残したという指輪とともに真実を打ち明ける予定だったけれども、その誕生日に槇村は将軍に殺されてしまう。
代わりにその役目を獠が追うことになった……のですが。
舞台だけ見ていたらわからないよなあ、と。渡すタイミングもまどろっこしいし。
そもそも上記の設定を舞台で本当に踏襲していたのかどうかも怪しい。
原作では、香自身も薄々「自分は本当の妹じゃないな」ということに気がついていて、それゆえの葛藤もあるはずなんだけど、舞台ではバッサリカット。
全部説明するイケコの『ポーの一族』もどうかと思ったけれども、こちらはあまりにも観客に丸投げすぎるだろうという感じ。
それがヨシマサだろう!と言われればそうだろうけれども、じゃあ原作ものやるなよ!とは思っちゃいますよね。
ブーケちゃん(花束ゆめ)演じる竜神さやかがなぜシティーハンターの手伝いもどきみたいなことをしているのか、舞台では全くわからないしな……原作の初めの方に出てくるので、気になる人は読んでもいいかもしれません。
獠がミックと香が乗っている(実は香は乗っていない?)飛行機を見ていたことも、おお?と思った。
飛行機事故で両親を亡くし、奇跡的に助かった設定は踏襲しているけれども、だから飛行機が苦手という設定は踏襲していない、のね……?

主題歌になっている「CITY HUNTER」はわかりやすく歌詞に「おまえはCITY HUNTER おまえこそ 俺こそ CITY HUNTER」とあります。
テニミュ』の「お前はまさしく テニスの王子様 ユー・アー・ザ・プリンス・オブ・テニス」と同じ匂いを感じます。
それでいいのか……アニメ原作だとそうなるのか……そんなわけで二次元ミュージカル好きな人には入りやすい入り口かもしれませんが、宝塚の初観劇はこの作品でいいのかと聞かれたら私は目を背けてしまう……。
だいきほのお披露目公演の方がよっぽどよかったよ><

まさかのキャッツ・アイの3人が出てくる場面もあったのですが。いや、オマージュっていうの? パロディ?
なんかあれも出したかっただけで、物語の筋には全然関係なくて、その並びがやりたかっただけだろ!って感じだから、しらけちゃって……いや、とても可愛かった。とても可愛かったことは間違いない。
なんなら、初スチールのともか、とてもよかったし、はおりん(羽織夕夏)もスチールだしてやれよ!と思ったくらいよかったよ。この3人の並びの舞台写真があるなら、欲しいよ。それくらいよかった。
でも話の筋とは全然関係なかった。関係ないならあの大事な場面で出す必要はあったのか……頭固くてすいません……。

あとヨシマサだし、台詞のあれやこれやは覚悟していたけれども、どうしても許せないのが「ブス」ってやつね、冒頭の。
タカラジェンヌに何、言わせているの? なんなの?
今すぐに変えて欲しい。円盤収録までには変えて欲しい。男役に言わせているからいいってもんじゃないからね。
なんで誰も気がつかないかな、ああいうこと。あと、あいみちゃん(愛すみれ)が自分から尻タッチさせられるのも耐えられん。
手直しして、何が悪かったか、根本的に考えるために修行の旅に出てきて欲しい。
そういうところが理系男子のノリなんだよな、と思ってしまう。理系のみなさん、すいません。

じゅんこさん(英真なおき)から急に変わったとは思えないはっちさん(夏美よう)の海原もよかったし、組長(奏乃はると)の警視総監も娘に甘いところがサイコーでしたね!
あすくん(久城あす)とまなはる(真那春人)は配役は逆かなー?と発表のときに思ったけれども、まなはるの将軍もよかった!
体格がいい方が、腕の武器が映えるのでしょうね。
どちらにしても悪役に変わりはなく、あすくんも嫌な悪い人でした(褒めてます)。
あとははいちゃん(眞ノ宮るい)も良かったですねー! これからまだまだ良くなっていくでしょう。
ああ、彼女に新人公演主演をやってもらうという方法はなかったのですか、劇団……っ!
あみちゃん(彩海せら)もよかった。副組長(千風カレン)とよく話し合って練り上げたんだろうな。
新人公演ではミックを演じるということで、チケットはないですが、こちらもまた楽しみ。
あみちゃんの「ジャパ~ン!」も聞きたいなあ……。
ひまりちゃん(野々花ひまり)は可愛かったけれども、ああいうキャラも宝塚ではあんまりみたくなかったかな……こちらも身体をはっていたことは認めますが。
野上次女・麗香を演じたともかは、役をせっかくもらったのに、登場はアレだけかい!というツッコミが入るし、何を生業にしている人なのか、初見ではわかりにくいでしょうね。もったいない。
新人公演は冴子ということで、これはこれで楽しみ……チケットないけど。
冴子とコンビを組んでいる織田のかりあん(星加梨杏)の情けなさ具合もよかったし、あがち(縣千)の海坊主もよくやっていたし、りさ(星南のぞみ)とのコンビもよかった。
りさ、これで退団で本当にいいのか?
ありすちゃんの高校生の制服にうさ耳は可愛かったな……可愛かったけれども、麗香と同じでせっかく役をもらったのに、あの出番の少なさでよかったのか?と疑問は残る。

お次はショー。
「コメディのノリは楽しいけれども、品のなさは絶望的だな!」と思いながら公演ランチを食べた後のファイヤーでフィーバーでした。熱い!
個人的にはオープニングの赤い衣装が全然ときめかなくて、「お、おう?」という入り口だったのですが(そもそもああいう体育会系のノリの人間ではないんですよね、私)、トップコンビの鳳凰はよかったです! ね!!!
きわちゃんのお衣装があまりにもゴツいので、「娘役さんらしくなくて可愛そう!」「もっと可愛いの着せてあげて!」という声もあるようですが、トップコンビと対等に渡り合っている感じが個人的にはよかったかな、と。
全部ああいうお衣装だったら私もそう思っただろうけれども、プロローグだけだし。
写真だけ見ると本当にきわちゃんが二番手にも見える。
娘役トップが二番手の役割をもこなせるってものすごーく強みだと思います。
他にも中詰のエスパニョーラの最初の場面を任されるのも彼女だし、デュエットダンスでトップさんと一緒に階段を降りてくるという演出もとてもよい。対等に渡り合っている。娘役が一歩後ろとかそういうことがない。
デュエットダンスで、咲ちゃんが歌った後、きわちゃんのソロもちゃんとある。本当にいいわ。
こういうのをガンガンやっていきましょう。格好いい娘役や。最高や。ともかも続くんやで!

ドン・ジョバンニはすでに物議を醸しておりますが、私もアレはまずいだろうと思っています。
もっとも『歌劇』の「座談会」を読んだ時点で嫌な予感はしていたんですよ。
でもさ、あれはね……『NZM』や『VERDAD』のコントもそうですが、どうしてこうマイノリティへの配慮が叫ばれている時代にああいうことが平気でできますかね。
稲葉先生にそういうイメージがなかったのも辛かった。
あーさのジョバンニは美しかったし、ドンナの娘役ちゃんもフィリアの娘役ちゃんもとても可愛かったけれども、夢夢しい白い輪っかのドレスを着たひげをつけた組長をオチに使ってはいけないでしょう。
タカラジェンヌをなんだと思っていやがる、とも思いました。
改案として、私が思いついたのは3つ。
1つ目は「お、おとこ~!?」という台詞を「ひ、ひげが濃~い!」にすること。
これでもまだグレーゾーンだと思いますが、ド直球よりはマシかな。
2つ目は組長の役を上級生娘役に変えて、圧倒的美女を手に入れて浮かれているジョバンニを彼女が成敗するというもの。
女性は女性の味方である。きたれ、シスターフッド
しかしこれは配役の問題もあるので、大劇場公演中は難しいかな……。
3つ目は、もはやジョバンニが成敗されないパターン。
銀橋から下手袖にジョバンニが入ったことに気がつかず、娘役ちゃんたちは花道へジョバンニを追いかけているつもりではけていく。
最後に袖から顔を出して、スポットあびて、ジョバンニあーさがてへぺろ!して終わる。
成敗されないからもやもやするけれどもね。
でもド素人の私がちょっと考えただけでも3つ浮かぶのだから、プロの方達にはもっと案をたくさん出してもらって、修正案を練りに練っていただきたい。
なんで芝居に引き続き、こういうので嫌な思いをしなければならないのか。
同じあーさがセンターの場面なら、『MRNS』のブエノスアイレスの場面が恋しいよ。ああいうのが良かったよ。

『デリシュー』にも男役がドレスを着る場面がありますが、あれはまた別だと思うのです。
男役がドレスを着ることで笑いが起こっているわけではなく、あれはキキちゃんの話術によるものが大きいと考えるからです。
というか、当然なんですけれども、ごく普通にきれいだったじゃないですか。
平均的な娘役さんよりもちょっと大きいかな?くらいで、高い声もお見事だったじゃないですか。
周りの貴婦人たちも滑稽ではあったけれども、でもあの巨大な王妃様をそばで支えられるのはやっぱり男役でしょう。
フォロワーさんが「そこだけ娘役だとコードがバグる」とおっしゃっていましたが、まさにその通り。
男役がドレスを着る、コメディの場面である、共通点はいくらもあるけれども、笑いのポイントが全然違う。
こちらも収録までにはなんとかならないかな……。

とはいえ、あーさは立派な2番手で、次のスーツにハットの場面も出てきます。
いや、本当に2番手って感じですね。出番の数もさることながら、立ち位置がすごくセンターよりになりましたわ。
パレードでは白い羽根も背負っておりましたし、めでたい限りです。
もっとも、2番手の白い羽根を背負ったからといって、油断できないのが今のご時世ですかね……。
ちょっと痩けたような気がするのが気になります。ご飯、食べて~! 痩せるにはまだ早い。トップスターになってからだ。

中詰のエスパニョーラで、ようやく気分が高まってきました。
きわちゃんセンターで始まるっていいわ。
娘役がセンターの場面なんて、他にもいくらもあるでしょう?と思うかもしれないけれども、今回は中詰という大きな場面の冒頭にあることがとても大事なのです。
お衣装も格好よかった。すごくよかった。
ただ、このショーは全体的に帽子の場面が多くて、2階席後方からだとあんまり顔が見えないかな……と。
エスパニョーラは途中でとってくれますが、続く71人ロケットでは、かぶり直してきますし。
もちろん男役さんの髪型とダルマとの相性だと思うんですけれども。
ただ男役さんも娘役さんも同じ帽子、同じ衣装だから、本当にオペラで個人を特定するのが大変でした。
いや、私は思っていたよりもあの71人ロケットにときめかなかったんですよ、本当にすいません。
むしろ、あとに出てくるあがちがセンターで下級生だけ(新人公演世代?)の場面の方がよほどたぎりましたね。
少人数で踊ったり歌ったりすることで下級生を認知したい私としては、人海戦術!みたいな場面はあんまりときめかないんでしょうね……それも宝塚の魅力ではあるのですが。

雪の場面は、きわちゃんが超キュートで、あやなちゃんが超スマートで、最高だった。
槇村兄妹よ……という感じでしたね。ここでは恋人の設定でしたが。マッチ売りの少女か?とか思ってすみません。
燃え尽きた少女の命を火の鳥が炎で包み込み、そこから宗教場面へと移り変わる。
火の鳥の場面もやっぱり衣装に魅力をいまいち見いだせず、男役さんと娘役さんがほとんど同じで(娘役は肩を出していましたね)、ひらひらも踊っているのに邪魔そうだな、くらいにしか思いませんでした。あ、石投げないで。すいません。

下級生ズの超楽しい場面は、あがちもはいちゃんもあみちゃんもかせきょー(華世京)も、ともかもはおりんもあやねちゃん(愛羽あやね)もみんなみんなよかったよ!
階段で咲ちゃんと上級生娘役ちゃんが待機していて、このドレスも下級生娘役ちゃんたちにも着て欲しかった……と思ったら、ちゃんとあーさがセンターになる場面ではドレスも着て登場!
そうだよ! そうこなくっちゃね! あーさがセンターだと本当に娘役ちゃんたちがたくさん出てくるな! 目が足りないわ!と思いました。
お懐かし『クラシカルビジュー』のお衣装でしたね。

下級生がぐんぐん育っていっているのを感じて、なるほど、新生雪組!という感じですね。とはいえ、ともかの歌手起用はもっとあってもいいと思うし(副組長もあいみちゃんも素敵ですが!)、みちるひまりりさあたりももっとガンガン使って、衣装にもちょっとアクセントつけてあげてもいいのに~!とは思いました。
ここにそらくん(和希そら)が入ると思うと、ますます目が足りない~!
雪組の男役で誰かが組替えするのかな、発表が怖いな……。
次回の大劇場公演の星組も原作ありですが、今回が「宝塚にしては品がない」ならば、あちらは「宝塚にしてはグロテスク」という話を聞いて、いまいちテンションが上がらない。愛ちゃんのラストなのに。
もっともその次の花組は超楽しみにしているんですけどね、バロックロック! クロノスケ! 声に出して読みたい日本語。
当て書きオリジナル脚本ってそれだけで偉大。演出家の先生たち、頼むよ!
『桜嵐記』のベクトルのような作品ばかりでなくて、もちろんいいけど(いろいろあった方が楽しい)、作品のレベルはここに合わせてくれていいんだからね!

***

さて、観劇前日に起こった、「まさか本当だったとは、五輪閉会式にタカラジェンヌ登場事件」ですが。
怒りで夜は眠れなくなりましたね。
公式からの発表もないし、タカラヅカニュースでも取り上げられていないので、劇団側もかなり慎重になっているのはわかりますが、あれはあんまりだった。
たかだた数分のために感染のリスクの高い東京に呼び寄せて、リハーサルのためにワクチンをキャンセルさせられたらしい生徒もいて、多様性を謳った五輪のくせに全員黒髪にさせられて、よりにもよってナショナリズムと一番関係の深い国家を歌わされて。
その国家が補助金を出さないから、こんな状況でも公演するしかなくて、生徒は外食もできず、家族とも会えないまま修行僧みたいな生活を強いられて。
去年の2月、演劇界の中でもまず宝塚を最初に叩いたくせに(おそらく女の集団だと思って見下している)。
戦中はレヴューの看板を下げさせて、その国家とやらのために慰問までさせられて。
言葉を選ばないで言うなら「くっそ腹立つ」。
無観客の閉会式。あきら(瀬戸かずや)が「この景色(観客のいない客席)をもう二度とタカラジェンヌが見ませんように」と言ってからまだ3ヶ月も経っていませんけど?
なんなら、中継でよくなかったですかね?
そしたら早着替えで、フランス国家でラインダンスも拝めたかもしれないで? なんなら怒りのロケットやろか?
宝塚にリスペクトがないから、公式の情報でも「宝塚のトップスターは袴姿での登場です」とわけのわからんこと書いているし。
トップスターは娘役含めたって6人しかおらんわ! 訂正もしないし。
あれだけのメンバー集めておいて、全然顔を写さなかったと言うし、名前のテロップもなかったようだし。
もっとも名前のテロップは聖火ランナーでさえなかったというから、やっぱり最低だよ、この五輪。
どうせ「未婚で」「従順な」「美しい女性」を並べたかっただけだろ、おっさんたちが自慢したかっただけだろ。
そういうのが透けて見えるんですよ。キショいんだよ。ばーか! ばーか!
ファンだったら喜べ!じゃねぇよ。こちとらファンだから怒っているんだよ。
これで感染者出たら、誰が責任とってくれるんだよ。
こちとら1人でも感染者が出たら公演中止してんだよ、どっかのガバガバな五輪と違ってよ!
都合のいいときだけかり出してくんじゃねえええええ!!!!! きえええええ!!!!
マジ、ホラ貝吹きたい。合戦始めたい。
これなら今年の『タカスペ』できるんじゃないの? ねえ! どうなの!?
宝塚独自の催しやセレモニーをあれだけ潰しておいて、これはやるの? 仕事だから? ちげーよ仕事だからリスク回避をしなきゃいけないの! てか、本業でさえないし! 本業休ませておいて、かり出すのかよ! 赤紙かよ!
劇団も阪急もタカラジェンヌを守ってはくれなかった。グロテスクなんだよ。早く自民党から補助金もらってこい。
これに関してOGが能天気な発信をしているのもつらい。おい、それでええんかいってなる。
出演させられた生徒が久しぶりに組の違う生徒と顔を合わせることができたことだけが救いだわ。
80年前のように政治利用されないでくれ……頼む……。