ゆきこの部屋

宝塚やミュージカル、映画など好きなものについて語るところ。

雪組『夢介千両みやげ』新人公演感想

雪組新人公演

kageki.hankyu.co.jp


大江戸スクランブル『夢介千両みやげ』
原作/山手樹一郎「夢介千両みやげ」
脚本・演出/石田昌也
新人公演担当/生駒玲子

本公演の感想はこちら。

yukiko221b.hatenablog.com


役者はよくやっていますが、脚本は全然ダメだと思っています。

新人公演の配信、見ました。
千秋楽の配信は、花組明治製菓貸切公演ペアチケットプレゼントが当選しましたので、見る予定はありません。
もっとも見る時間があったとしても芝居はそれほど真面目に見るとも思わないのですが……本当、ダーイシは価値観アップデートするつもりがないなら、ショーだけやっていて欲しい。
新人公演担当は生駒玲子先生。確か、『食聖』の新人公演も同じ先生だったと思われます。
あまり変更もされていなかったと思いますが「ダーイシが女性演出家に変更を許すわけはないよな」という意見を見て、なるほどと思いました。
気が早いことですが、花組『殉情』は竹田悠一郞先生に演出を譲りましたが、男性だったら変更が許されるのかな……っていうか変更しないとちょっと今の時代に耐えられないところもありそうな気がしますが。

そんなわけで雪組新人公演。主演はあがち(縣千)。3度目になるのかな。
凱旋門』『CITY HUNTER』と今回ということで、あんまり作品に恵まれていない感じもしますが、そろそろ主演でなくてもよかろうに、とも思いました。
せっかくの新人公演なのだから、もっといろいろな人に活躍の場を与えて欲しい。
場を与えられて成長するという側面もあるでしょう。
もっとも、あがちに伊勢谷の総太郎がニンでないといえばそうなのですが、悪七とかでもよかったと思うんだけどな、ダメなのか。紀城ゆりやもよかったけどね。
田舎者のでくのぼう役というかマッチョ役は似合っていたとは思うけど、思うんだけども……っ!>< でも一禾あおとかも似合ったと思うんだ。
私の好みとして全くあがちが刺さらないので、ちょっと冷たい視線かもしれません。ファンの方、申し訳ありません。
曲はかすみちゃん(華純沙那)にだいぶ助けられていたね。

お銀はかすみちゃん。『CH』では王女役でしたが、大変好印象でした。芝居もうまいよね~。
ザ娘役という可憐なお嬢さんもできるし、今回みたいな気の強い女の子もできて、振れ幅もあっていいなあ。
後半、銀橋を先導するのもよかったな。でもこういう小手先の技術で「娘役を大切にしています」って言われても信じないからな。
次の別箱での活躍が楽しみですな。

さて、伊勢谷の総太郎はおしもおされぬかせきょー(華世京)。濃ゆいお顔と濃ゆいお化粧がよく似合うお役でしたね。
もともとお化粧が濃い方ではありましたが、本役ですこし落ち着いて、新人公演では得意分野がぴったりで。
とにかく顔が派手。あーさ(朝美絢)とはまた違う意味で派手。華やか担当。
もちろんダメ加減はあーさには及ばないのですが、頑張ってやっていたのが好印象でした。
「なんせこの顔、この声、この目力」ってぴったりでした。あーさとはまた違うまなざしの印象っぷりよ。
まあ、楽しい役だからね。楽しくできて良かったと思います。
駄目人間オリンピックに出たら金メダルがとれそうな役だからな。

友人が大好きな聖海由侑はあがちの役・金の字。ピンクマフラーが可愛らしい。
前髪がなかったので、顔の輪郭がはっきりわかる姿でしたが、かわいい感じの顔立ちですね。金髪はどこにしまわれているのだろう。
なんとなくきぃちゃん(真彩希帆)に似ているなと思いました。目元口元のあたりが。
本役があがちなので歌がないのがもったいないくらいでした。聖海くんも歌がうまいのに。そして最後の高笑いは控えめでしたね。
あと下駄なのに、でかいのがよくわかる。そうか、彼女も大きかったのか。さすが男役。「話は最後まで聞きやがれ!」もよかった!
ラストは本公演だと上手からずるずる袴をひきずって出てきたような気がしますが、新人公演ではセンター後ろにいたかな。
よく画面に出てくるので、友人はいっぱい喜んでいました。でも、総太郎もやってほしいとわがままを言っていましたw
そして「ごめんなすって」のところは、見える足が細すぎて、心配になりました。細い……それであんな暴れ回るダンスして大丈夫なのか……。

痩せすぎて心配になったのは夢白あや。
浜次役は、さすがに経験値を感じさせる雰囲気でよかったのですが、頬がこけすぎて心配だよ。
もともとシュッとした感じの子ではあったけれども、やはりコロナで食生活がまだ制限されているのでしょうか。外食ダメとか。
大丈夫かな。
本公演のときも思ったけど、浜次とお銀の場面、しょうもないよな……場面転換の都合なのだろうけれども、いらんな……。
次は和物ですが、もう少し顔がふっくらしていることを祈りますよ。

三太は一禾あお。これまた歌う役でよかったね、という人ですな。
楽しそうにやっていたけれども、やはりかすみちゃんよりも年上に見えてしまうのが難しいな。
というかそらかずき(和希そら)が若々しく見えすぎという問題もあるのでしょう。
お糸ちゃんと手を繋いではけるのは若々しかったわ。

あいみちゃん(愛すみれ)の春駒はありすちゃん(有栖妃華)。
歌は上手いし、顔立ちも可愛いんだけど、あれ、もしかして、あんまり芝居はうまく、な、い……?
あいみちゃんが上手すぎるというのはもちろんありますし、総太郎を縛り付けるところは同期ならではの楽しさがあるのは認めるのですが、なんていうか、そうか、お芝居……頑張れ><

はばまい(音彩唯)は市女笠姿がオープニングで映ったものの、三太の妹ではやりようがないよね……前回新人公演ヒロインをやった人間にあてる役とはとても思えない。
というか、やはりそもそもこの役をタカラジェンヌにやらせるのが許せなさすぎて辛いし、腹が立つ。
画面に映るたびに辛かった。こういうの、本当いらないよ、ダーイシ。

大好きりなくる(莉奈くるみ)は小唄の師匠のお滝。あら素敵。コメディ担当かと思えば(愛すみれを継いでくれ)、黙っていれば美人タイプなのよね。扉を閉めるときの悪い顔がたまらんわい! 色っぽいわ!
本役のともか(希良々うみ)もよかったけど、りなくるも良かったよ~!
「失礼します~」「あ、どうも~じゃなくて!」とか「くまのいとか!」「ないの~!」とか可愛かった。

お松はブーケちゃん(花束ゆめ)。狸メイクって難しいんだな、と改めて思ったよ。
ひまりちゃん(野々花ひまり)は狸メイクなのに、よくあんなに可愛く見える方法見いだしたな、すごい……。
そしてやはりお松の子供のことしかみんな言わねぇ。信じられない。総太郎も。本が問題なんだよ!
お松も総太郎のどこがいいのか、表明する場を奪われている。なんでだよ。
伊勢谷の両親もお松のいいところの一つや二つ言ってやれよ! おかみさんになってくれる人なんやで!

画面のはしにちょいちょい映るすわん(麻花すわん)もしっかり確認。
すわんもそろそろ主演くるかなーどうかなー。
戦いのときに猪崎先生が草履で滑ったのがひやりとしましたが、何事のなくてよかった。危なかった。
草履のときはこういうこともあるのか……と本当に舞台は生ものです。
お糸ちゃんをしばる紐がゆるすぎたのは笑いましたがw
ところで、「オランダお銀」の「オランダ」ってどこから来ているんでしょうね。
「肩書き付きの道中師」というのもね、なんかわかりにくい。「肩書き付き」ってつまり「前科持ち」ということなんでしょうけれども。
そもそも夢介にしたって、「道楽修行」ってどういう意味でしょうね。「人生修行」よりも楽しそうな感じはありますが。
本当、脚本が駄目……タカラジェンヌが可愛そう。
雪組の次回本公演は『蒼穹の昴』。原作は読みましたが、これをなぜ宝塚でやろうと思ったのか謎すぎて、もうめまいがする。
さききわ(彩風咲奈・朝月希和)コンビは大人の雰囲気のあるいいコンビなのに、なぜ作品に恵まれないのだろう……泣いちゃうわ。

ちなみにこの日は花組新人公演の、主演以外のキャスト発表があった日でもありました。
あわちゃん(美羽愛)はくりすちゃん(音くり寿)のお役。
ラストくりすちゃんだから、さぞ歌うでしょう。あわちゃん、たくさんお歌の勉強ができますね。
上演はできなかったけれども、華ちゃん(華優希)から紅緒を、まどか(星風まどか)からキラを、そして今回はくりすちゃんから教えてもらえる。また一回り大きくなることを祈っています。
人物関係図も出ました。本公演では、まどかの小間使いの役ということで、まどかと一緒にたくさん出てくることを祈っています。