ゆきこの部屋

宝塚やミュージカル、映画など好きなものについて語るところ。

星組『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』『JAGUAR BEAT』感想2

星組公演

浪漫楽劇『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』─並木陽作「斜陽の国のルスダン」より─
脚本・演出/生田大和

メガファンタジーJAGUAR BEAT-ジャガービート-』
作・演出/齋藤吉正

運良く宝塚大劇場千秋楽の配信を見ることができました。
無事に完走できましたこと、心よりお祝い申し上げます。今、またコロナが増え始めてきている状況の中、これは本当に嬉しいことです。
前回は芝居の感想だけでしたので、今回は配信を見て改めて思った芝居の感想とショーの感想です。

yukiko221b.hatenablog.com

最初のリラの花、開演アナウンスのときにはすでに舞台にいて、そこから花びらが散るように上手と下手にそれぞれはけていき、物乞いが出てきて、再登場しますが、最初の印象としては綺麗でいいけれども、やはり長いな、と。もういっそリラの花が散ったらディミトリが出てきてよ……と思ってしまいました。リラの花、物乞い、ディミトリのところだけで7分くらいありましたかね。オープニングが長かったな。ヒロインなのにルスダンが全然出てこない。
これはもちろんジャラッルディーンにも同じことがいえて、彼が出てくるのは45分すぎたあたりかですからね。それならオープニングで全員集合させてもいいのでは、と穿った見方をしてしまう。余計なお世話ですいませんね。
しかし『BADDY』のパトロールバードのように台詞さえもハーモニーをつくって歌うようにつむぐリラの花の三人娘ガンベダオバ(勇気)、スィクヴァルリ(愛)、シブルズネ(知恵)はよかったです。申し分ないです。すばらしかった。

プログラムを手元に置きながら配信を見たのですが、主題歌の「夜明け色に、咲いた花」はふりがななしで「運命」を「さだめ」と読み、「永遠」を「とわ」と読むのか、と。いや、よくあるけれどもさ、それはふりがなを振った方がいいのでなかろうか、と思ってしまった。最初にその読み方を当てるのはオタクくらいなものだよw 生田先生!
あとは「たとえ世界を敵に回しても~」は歌う人が多いし、リプライズもあるし、載せてもよかったのでは?と思いました。『ル・サンク』がまだ届かないのだ~!><
そしてその曲を歌うバテシバの谷間を見てしまう悪い子は私です。配信だと自然に見える。やはりちょっと暗くなるからかな。
プログラムといえば、S4の歌手はどなたなのだろう。ジョージアの兵士で、上手と下手にわかれて歌っているのですが……明記してくれ~!

ツイッターにも書きましたが、S2とS15とS17とS19に出てくるトビリシの市民、というか少女で、髪の毛は一本の三つ編みで、赤い帽子をかぶり、金の刺繍の入った赤いベストを着ている娘役さんはどなたでしょうか。
観劇しているときも気になったのですが、今回配信を見ても分からず……。S19では銀橋を渡らないので、下級生娘役ちゃんではないだろうかと、プログラムの写真をみてもあまりピンとこなくて。むむむー!

衣装にお金がかかっているなあというのは改めて実感。雪組の『蒼穹の昴』もそうでしたけれども、お金があるのかないのかよくわからないな、劇団。
もっとも今は取材旅行はなかなかできないだろうから、その分のお金を回しているのかもしれませんが、やぱり脚本あっての演劇だよ。推し文化がブームだとしても、ブームの前からご贔屓文化で成立していたとしても、コンテンツをもって重視していただきたい、頼む。頼むよ、本当に……っ!

ギオルギから鍵をもらって、タマラ女王の文書をもらう場面。タマラ女王の文書は鍵付きなのに、公文書はわりと雑に、というか誰でも見られるところに保管してあるのね、というのはもはやツッコミをいれない方がいいのかな。寝室に公文書がある謎は、あの場面を成立させるためには仕方がないとしても、巻物はともかく、棚にそのまま文書がおいてあるかいな、と。
タマラ女王の文書と公文書のどちらが大切かと言われたら、それはそれで難しい話だとは思いますが。後者が実務的なものであるのに対して、前者は王者の精神みたいなものも含まれているでしょうからね。
タマラ女王の宝箱(違う)、殿堂で見られるのかしら。楽しみだわ。

黄昏時かどうかわかりませんが、結婚式のときに「婚礼の踊りを!」とイヴァネ(元帥としても本当にいい仕事をするんだ、ひろ香祐! 頼もしいぜ!)が高らかに宣言して、ディミトリとルスダンは踊る。
踊り終わった後に、ディミトリがルスダンを気遣って「大丈夫か」と声を掛け、「ええ」とルスダンが胸の前で手をぎゅっと握りしめながら答える。あの場面、アップで映って、よりグッときたわ。二人のやりとりの密度が上がってきたこともあるのでしょうけれども、ディミトリがここでルスダンを気遣うのがとてもいいと思いました。
だから寝所では、今度はルスダンがディミトリの気持ちを無視して自分の運命に巻き込んだことを気遣う。なんなら「ごめんなさい」と謝る。二人の気持ちがちゃんとお互いに向いているのがわかる。二人と取り囲む環境は決して優しいものではないけれども、二人の間には確かに絆があったことを感じさせるのがとてもよい。
もっとも寝所で歌われる曲は歌詞に何度も「愛している」という語が出てきて、それはそれでディズニー感はあったかな、とも思いましたが。いや、大事な言葉だし、リプライズでも使われるから、そう簡単に歌詞は変えられないだろうけれども、ディズニー好きの友人はちょっと気になったそう。
「愛」という言葉を使うのはやぶさかではないのですが、ちょっと糖分が高いかな、というところでしょうか。ノンシュガーの「愛」もあるはずだよね。ここではノンシュガーにはならないかもしれないけれども、薄めはできるかと。
あとは「恋愛」と「人間愛」との違いとかかな。寝所では前者であるのに対して、リプライズでは後者に近いものがあるでしょう。愛した人と一緒に生きることができなくても、愛した人がこの地上のどこかで生きていてくれさえすればいい、と。

ぷんすかアヴァクの後ろで踊るセルゲイ、ムルマン、カティアの三人。こちらはゆりちゃん(水乃ゆり)があの重そうなドレスで兵士の格好をした二人と同じように踊っているのがすごいな、と改めて。結構重量がありそうでした。観劇しているときは悪い顔したゆりちゃんしか見ていなかったけれども、裾はけっこうせわしなく動いていた。すごいな。重そうだ。
そしてアヴァクも加担してそうな感じはありますが、廷臣たちは異国生まれの王配が議会に出ることを認めない。ルスダンの台詞から察するに王配には議会に出る権利があるはずなのに。ディミトリが認められないのは「異国生まれ」だから。そういう話を南京虐殺のあった日に見ると、また違った味わいがある……勇気とは何なのか、と同時に、国とは何なのか、ということを考えさせられる。

そしてようやく登場するジャラッルディーン。「我が君のためならいつでも名文を書きましょう」という台詞のときのナサウィーのウィンク、しっかり映っていましたね。良かったです。私は今回初めて拝みました。いえ、なに、ついジャラッルディーンを見てしまう。ジャラッルディーンのひげを。
ジャラッルディーンは「寛大な人」という評価もあれば、一方で「その代償にどんなものを求められるかわかったものではない」という危惧ももたれるような人。ギオルギがどうだったかは、よくわかりませんが、少なくとも寛大なジャラッルディーンの様子にギオルギの寛大さを見つける。ギオルギが宗教に対してどれだけ冷酷無比かはちょっと想像するのが難しいかな。なんせ戦地で人妻を連れて帰ってくるような王様だからな。当時の常識をあてはめれば、そりゃ同じ宗教を信仰していない人には容赦ない感じはありますが。

ディミトリはなんとかルスダンを生かすために、ジャラッルディーンとの婚姻を薦める。たとえ改宗したとしても、ルスダンはルスダンであると考える。
けれども、ルスダンは「自分は死ぬまでジョージアの女王である」と言う。ディミトリはすぐにそれを実現するために舵を切り直す。ディミトリの、ルスダンへの愛が伝わってくる。「ルスダンを生かすこと」と「ルスダンがジョージアの女王であり続けること」を両立させるためにプランを練り直し、伝書鳩を飛ばす。
愛する者のために知恵を絞り、勇気ある行動をする。この場面に作品の主題はつまっている。
伝書鳩を飛ばすとき、ナサウィーは明らかにディミトリを疑っている。だから、部屋を出て行く前に一歩立ち止まる。
だったら、憶測だろうがなんだろうが、ジャラッルディーンの支配を守り続けるために文官である彼はすぐに主に報告すべきだったのではないかと、観劇したときは思ったのですが、ナサウィーもまた、ルーム・セルジュークの王子を疑いたくはなかったのだな、と配信を見て思いました。
特にあれですわ、トビリシが落ちた報告を受けるときの、あのナサウィーの表情が、なんだかちょっとウェットになっているような気がして。ディミトリに否定してほしいような感じの表情が印象的でした。
しかも、これも今日気がついたことなのですが、ナサウィーは、最初にディミトリに出会ったとき、床に落ちているグラスに気がついているようですので、ジィージアに毒殺されかかっていたことに気がついたことでしょう。だから、まさかディミトリがジョージアに情報を流すとは夢にも思っていなかったのかもしれません。ぴーちゃん(天華えま)をしっかり見ることができた配信でした。

あとはところどころで蘇る3列目の記憶……ということで、モンゴル兵のきわみやミヘイルのきわみは見るたびにドキドキでした。やだもう、そんな押し倒し方、一体どこで覚えてきたの……っ!>< ディミトリだって乗らなかったベッドなのに!と悶えてしまった。配信なのに。
チンギス・ハーンとモンゴル兵のやりとりはもっとカメラアップでもよかったで???
あとはジョージア兵が銀橋にずらっと並ぶところですかね、もうあまとかのんしか見えなかったよ、なんだあれ、すごいな。視線を惹きつける力というか、オーラというか。すごい。

リラの花の木の下で始まり、リラの花の木の下で終わる物語、なんならディミトリはリラの花の精になりました、といわれても不思議ではない。
「もし、ディミトリが戻ってきたら彼の議会の出席を認めてくれますか」というルスダンの台詞を改変したことは本当にすばらしかった。二人の愛の物語として美しい帰結である。
狐の手袋の毒って一体なんだろう、と原作を読んだときは思ってしまいましたからね。宝塚が夢を見せる場所だから、という理由の改変かもしれないけれど、物語として、こちらの方が圧倒的にすばらしいんだよなあ。もうこういうことがしれっとできるから生田先生の作品は期待しちゃうんだよ!

ショーは『ジャガー・ビート』。初日から「高熱でうなされているときに見る夢」「とにかくよく寝てから見るべき」「何度見ても分からない」「能く回るミラーボールと超高速電飾」「ヨシマサ渾身の怪作」ととにかくツイッターを賑わせていたショーです。
見ないと死ねない作品であることは間違いないと私も思うのですが(笑)、傑作といわれればそれは違うだろうし、だからといってトンチキかと聞かれればそうでもないし、難しいところです。積極的に何度も見るべきショーとまで思えないのは、見るタイミングをものすごく選ぶショーだからかもしれません。
とはいえ、主題歌は家で歌いまくっているので、スパダリも覚える有様です。「一言一句恥ずかしい」と歌詞について分析されました。そんなこといわれたら中詰の曲は歌えないよ! 「ブラックシーズン」ってなんですか!? ちなみに主題歌の「雪よ教えておくれ あの声は誰」で私はいつもだいきほコンビ(望海風斗・真彩希帆)を思い出してしまうのですが。

プロローグできわみ(極美慎)がしれっとひっとん(舞空瞳)よりも前に、せおっち(瀬央ゆりあ)の直後に銀橋を渡っているのは改めてみるとびっくりですが、くらっち(有沙瞳)と一緒だし、まあいいか。あのゴールドの衣装もすごいですが、私は中詰めと思われる場面の白い場面とフィナーレと思われる紫の衣装がとても好きですね、ええ。わかりやすいと自分でも思います。あ、でもブラックボーイも好きだった。顔が小さい。
あとはプロローグ、後ろで歌手として活躍しているジャングルレディの鳳花るりあちゃんがとてもキュートなんだな、これがたまらないんだな。女豹もたまらなく可愛かったんだな、大きなお目めに金髪ボブ! 最高に可愛いな!

白いせおっちも好きですよ。あの残念な感じがプンプンする駄目な男っぷり。すごい。出てきた瞬間からもう負けるのがわかっている。きざっているけど、全然ダメなのがめちゃめちゃ伝わる。すごい。好き(え)。
だいたいねえ、あんなに可愛いアリスみたいなひっとんとポーカー・ダンス対決して勝てる男がいますか?! いないでしょ!!! でも翼にしか興味がない! ジャガーにもバッファローにも興味がない! いっそ潔い! 謎の車椅子(無理やり解釈するなら、翼を片方もがれてしばらくは動くことができたけど、自分で翼を取り返そうとしたり、ジャガーに仕方なく付き合っていたりしたら、もう本当に飛べなくなってしまったということの象徴か)の白チャイナもきんきらドレスも素敵だけど、この衣装、最高に似合っているんだよな……これが中詰めでは渋谷系ギャルみたいになるんだから、びっくりだよ。何着着替えたよ、まじで。
そして目が足りない。くらっちもいるし、あかさん(綺城ひか理)もいるし、きわみ、あまと(天飛華音)、るりはな(瑠璃花夏)、ゆりちゃん、どこみろってんだよ!!! スターアングルしこたま寄越せー!
しかしあの場面、好きだ。そう、この場面はとても好きなんだ。あとナルシスの場面とひっとんが歌って、琴ちゃん(礼真琴)とせおっちとありちゃん(暁千星)が踊る場面。この3つの場面は好きなんだな、やっぱりこのショー好きなのかな、私。困ったな。
紫りらちゃんが着ているドレスは『AfO』でモンパンシェ夫人が着ていたドレスでしょうか。懐かしい。

ほのか(小桜ほのか)も大活躍でもう本当に嬉しいんだ。翼を失ったクリスタルバードに最初に近づくのは彼女なんですよ、ジャガーではないのですよ。たまんねぇな。シスターフッドなんてヨシマサが考えているとはあんまり思えないのだけどね!
しかし、クピドとして繰り返し出てくるし、ありちゃんと組んで踊る場面もたくさんあるし、最後はなぜかクリスタルの車椅子を押しているし、見せ場もたくさんあるし、最高なんだよ、ほのかキューピット。いっそ、その矢で射られたいのに、持っているのはなぜか傘。もうそんな設定のでたらめ加減も全く気にならないくらい全体が意味不明なんだけどな! まあ、仕方ないよ、だって「メガ・ファンタジー」だもん。常にパチンコの確変だもん!!! 『スカピン』の舞踏会の場面がずっと続いている感じだよね!!!

謎の車椅子といえば、その後、ジャガーバッファローの対決は、なんていうか、動物の名前を冠した者同士の争いなのに、結構物理的にケリがつくのも謎といえば、謎です。
銃なの!? 爪とかじゃないの!? もちろんそんなツッコミはむなしく消えるんだけどね! でも動物である意味ってあったのかな、ヨシマサ!!! もう別にいいけどね!!!

うたち(詩ちづる)もジャングルバードではセンターだし、マシーンガールではショーのキーである翼を持って踊っちゃうし、もう最高だよ、可愛いよ。ローグ女のときは、ゆりちゃんと一緒になってあんなに悪い顔しているのに! クリスタルちゃんの道を鎖で阻むのに!
このロボットサーカス団のコンセプトもよくわからないんだけど、でも目が足りないことは間違いないんだ。だって、女豹のあやね・みらんだ・かー(綾音美蘭)、るりあちゃん、乙華菜乃ちゃんを見ない理由が内でしょう!!! 配信ではなかなか難しいところもあるけれども、ここもスターアングルがめちゃめちゃいる場面だよ!
アヤネ・ミランダ・カーはヒートビート女のときは前にいたから結構映っていたけどね! ありがてぇ!

あとはくらっちとさりお(碧海さりお)と一緒に銀橋を渡ったかずとくんよ!(稀惺かずと)
ジョージアン・ダンスのときも「このるうさんに似ている下級生はどなた……どこかで見たことある……」と思ったら、『ジェントル・ライアー』でトニーの役をやっていましたものね! そりゃ見覚えあるわけだ!
中詰以降は完全に把握しましたわ。新人公演のジャラッルディーン、楽しみにしています。東京公演の配信、見られますように!

星の砂漠のナルキスソスの場面は、もうなんていうか本当にごちそうさまって感じで……っ!
プログラムの説明では「アフロディーテは激怒し、アメイニアスに魔法をかけ彼らの心を奪ってしまう。」と書いてあり、アフロディーテが激怒する理由はわかるけど、魔法をかけたのはアメイニアスだけなのに、心を奪われるのはアメイニアスだけではなくてマーリンもなの?とか疑問に思わないこともないんですけど、もう悪い顔をしたきわみを見ることができたので、何でも良いです!!! ホント役者で見るってこういうことだよな!!! でもこれはショーだからいいの!!!
最後にアフロディーテが「ざまあみろ」って感じで高笑いしているのもいい! お願いするなら、しっかりそこを写して、カメラ!

夢の詰まったデュエットダンスが望まれていたことなこコンビにようやくそれらしいデュエットダンスもありましたね。琴ちゃんが、ひっとんを肩でくるって回すの、すごいわ(伝わる?)。白い衣装の場面では、相変わらず銀橋は通るものの、通り過ぎていて本舞台で終わりでしたが、きんきら衣装ではきちんと銀橋で終わってくれて、もう胸アツ。こちらは夢が詰まったというにはちょっと治安が悪い感じもありますが、銀橋いっぱい渡ってくれたからよし! そう、銀橋は軽率に使うべき!

芝居では、ジャラッルディーンの最初の書状に「これではまるで求婚ではありませんか。夫のある身のわたしになんたる侮辱。すぐに派兵の準備を!」と言うくらい琴ちゃん強火担なのに、クリスタルちゃんは、最初は投げキスもスルーするし、ジャガーの名前も聞かないし(そもそも名前がジャガーなんだ、って感じでしたけどw)全然眼中にない感じもよかったです。中詰めあたりからラブラブになっていくんだけどね。

ファンタジーの語り手は三人という決まりがあるのでしょうか、クラブでもムッシュクラウン、マダムクラウン二人、中詰の月神も太陽神も三人、星の砂漠でも黒い貴婦人、黒い吟遊詩人二人とずーっと三人で語らせている。これに何か意味があるのか、ヨシマサの単なる趣味なのか、スターの見せ場をつくるための措置なのか。
でもメインキャストが通し役であるのにもかかわらず、語り手が場面ごとに変わるのはおもしろいな、と思いました。そのわりにワイルドキャットや黒スイセンと全員娘役になると四人になるのはなぜなのか。これは語り手ではないからいいのか、とか。いろいろ考えちゃうわ。
中詰の概念とかフィナーレの概念とか、いわゆる普通にある宝塚のショーの構成をぶっ壊そうとしているなら、それもそれで評価できると思います。挑戦は大事。壊し方は好みがわかれそうですがw 翼を花束に交ぜて返すのはすごくよかった!

パレードのビートジェントルAやBのあの帽子屋みたいな衣装もおもしろいですよね。つまり好きということです。ひっとんのラストの衣装もキラキラ豪華でかわいく着こなしていて天才だな、と思う。誰にでも似合うものではなかろうに。そしてジャガーポーズも可愛い可愛い可愛い。
ショーでもふみちゃん(茉莉那ふみ)がいるはずのところが空いているのは淋しかったかな……そして羽根の話をし出したらキリがないですし(ありちゃんとほのかはよく組むのに、くらっちはせおではなく、あかさんやきわみと組んでいるのが気になるといえば気になるんだよ!)、これはヨシマサのせいではないと思っているので、劇団さん、まじてファンを不安にさせてはいけないよ、とだけ言っておくわ。ギャグじゃないからね。
東京公演も完走できますように!