2022年観劇まとめ
2022年観劇まとめ(配信含め)
【宝塚編】
◯月組 ミュージカル・キネマ『今夜、ロマンス劇場で』(脚本・演出/小柳奈穂子)、ジャズ・オマージュ『FULL SWING!』(作・演出/三木章雄)
◯雪組 バウ・ミュージカル・プレイ『Sweet Little Rock 'n' Roll』(脚本・演出/中村暁)
◯花組 三井住友VISAカード シアター忠臣蔵ファンタジー『元禄バロックロック』(作・演出/谷貴矢)、三井住友VISAカード シアターレビュー・アニバーサリー『The Fascination!』-花組誕生100周年 そして未来へ-(作・演出/中村一徳)
◯宙組 ミュージカル『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-(作・演出/小池 修一郎、作曲/フランク・ワイルドホーン)
◯星組 ミュージカル・コメディ『ザ・ジェントル・ライアー ~英国的、紳士と淑女のゲーム~』(原作/オスカー・ワイルド、脚本・演出/田渕大輔)
◯星組 グランド・ロマンス『王家に捧ぐ歌』-オペラ「アイーダ」より-(脚本・演出/木村信司)
◯花組 ミュージカル『TOP HAT』(脚本・演出/齋藤吉正)
◯花組 Fantasmagorie『冬霞の巴里』(作・演出/指田珠子)
◯雪組 大江戸スクランブル『夢介千両みやげ』(脚本・演出/石田昌也)、ショー・スプレンディッド『Sensational!』(作・演出/中村一徳)
◯月組 ドラマティック・ショースペース『Rain on Neptune』(作・演出/谷貴矢)
◯星組 ミュージカル・エトワール『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人-』(作・演出/小柳奈穂子)、レビュー・エスパーニャ『Gran Cantante!!』(作・演出/藤井大介)
◯花組 ミュージカル『巡礼の年〜リスト・フェレンツ、魂の彷徨〜』(作・演出/生田大和)、ショー グルーヴ『Fashionable Empire』(作・演出/稲葉太地)
◯宙組 SUZUHO MAKAZE SPECIAL RECITAL@TOKYO GARDEN THEATER『FLY WITH ME』(構成・演出/野口幸作)
◯宙組 ミュージカル・プレイ『カルト・ワイン』(作・演出/栗田優香)
◯雪組 ミュージカル『心中・恋の大和路』~近松門左衛門「冥途の飛脚」より~(脚本/菅沼潤、演出/谷正純)
◯雪組 Midsummer Spectacular『ODYSSEY-The Age of Discovery-』(作・演出/野口幸作)
◯月組 三井住友VISAカード シアターミュージカル『グレート・ギャツビー』-F・スコット・フィッツジェラルド作“The Great Gatsby”より-(脚本・演出/小池修一郎)
◯星組 ミュージカル『ベアタ・ベアトリクス』(作・演出/熊倉飛鳥)
◯宙組 TAKARAZUKA MUSICAL ROMANCE『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』(脚本・演出/野口幸作)、ファッシーノ・モストラーレ『Capricciosa!!』-心のままに-(作・演出/藤井大介)
◯花組 バウ・ワークショップ『殉情』-谷崎潤一郎作「春琴抄」より-(監修・脚本/石田昌也、潤色・演出/竹田悠一郎)
◯花組 ミュージカル・ロマンス『フィレンツェに燃える』(作/柴田侑宏、演出/大野拓史)、ショー グルーヴ『Fashionable Empire』(作・演出/稲葉太地)
◯月組 ミュージカル・ロマン『ブラック・ジャック 危険な賭け』─手塚治虫原作「ブラック・ジャック」より─(作・演出/正塚晴彦)、ジャズ・オマージュ『FULL SWING!』(作・演出/三木章雄)
◯雪組 グランド・ミュージカル『蒼穹の昴』~浅田次郎作「蒼穹の昴」(講談社文庫)より~(脚本・演出/原田諒)
◯星組 浪漫楽劇『ディミトリ~曙光に散る、紫の花~』─並木陽作「斜陽の国のルスダン」より─(脚本・演出/生田大和)、メガファンタジー『JAGUAR BEAT-ジャガービート-』(作・演出/齋藤吉正)
チケットが飛んだ公演は(ギリギリ)片手ほどではありますが、こうしてみると、結構公演そのものはコロナで飛んでますね。来年はどうなるのでしょう。しっかり対策をしてくれないから、国が……深いため息が出ます。
それはさておき、この中でもやはり光を放っているのは『冬霞の巴里』と『カルト・ワイン』ですね。感想記事を貼り付けておきます(良かった作品でも感想がうまく書けるとは限らない)(そんなに作品を褒めてないのに伸びる記事もあるからな)。
今の私にとって栗田先生、指田先生なしの宝塚なんて考えられません。それくらいこの二作品はずば抜けてよかった。どちらも宝塚でしかできない、女性たちで演じることに意味があったようにも思います。
指田先生は次の作品も決まっていますね。『海辺のストルーエンセ』、とても期待しているのですが、残念ながらチケットが手元にありません。ギブミー、チケット!><
次点では『ベアタ・ベアトリクス』でしょうか。こちらも若い熊倉先生。次の作品が待たれます。
本公演はあえていえば『巡礼の年』でしょうか。生田先生、応援しているよ! もうちと頑張ってくれ!
反対に見られなかったのは、月組『ブエノスアイレスの風』、星組『モンテ・クリスト伯』『Gran Cantante!!』(当初の配信予定では見られたのですが……!)、月組『ELPIDIO』の三作品ですかね。
いやはや、本当にライブ配信様様です。来年は諸事情で生観劇の回数が一気に減る予定ですが、ライブ配信はできれば見続けたいと思います。
【外部公演】
『カーテンズ』(演出/城田優)
『ラ・カージュ・オ・フォール』(演出/山田和也)
『The Parlor』(作・演出/小林香)
『バイオーム』(作/上田久美子、演出/一色隆司)
『8人の女たち』(脚本・演出/板垣恭一)
『シベリア少女鉄道vol.35アイ・アム・ア・ストーリー』(作・演出/土屋亮一)
外部公演はうっかり感想を書き損ねているのもあるので、取りこぼしがありそうな気もするけれども、まあこんな感じ。
どれもよかったけれども、やはり『バイオーム』と『8人の女たち』は格別でした。
『バイオーム』が円盤化されないのはもったいないかな。海外向けのライブ配信まで行ったのに、なぜ……。『8人の女たち』はスペシャルボックスを予約済み。二月に届くのが待ち遠しい。
あとは、こちら「芸能の在る処〜伝統芸能入門講座〜宝塚歌劇編」に参加できたのも今年の嬉しいことです。
みなみなさまの来年のご活躍を祈念いたしております!
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さて、非常に残念な、というか、言葉を選ばずにいうなら、非常に胸糞悪いニュースも宝塚関連では年末にぶち込まれました。
雪組のみなさん、本当に最後までよくやったよ、すごいよ、あのテンションでずっとやり続けることができたのは、一つはやはり娘役トップスターである朝月希和の退団公演だったからのようにも思えます。なんとしても最後まで公演を続けるのだ、という周りの意気込みとでもいいましょうか。
一本物だったため、別の先生からのものの見方を提示されにくい状況であったのも辛かったことでしょう。
本当に、本当にお疲れ様でした。そして感動をありがとうございました。でも誰かの感動のために、誰かが傷ついていたらいけないでしょう。
件の演出家はもともと「男女の恋愛が描けない」「娘役の描き方に疑問がある」「宝塚よりも外部に気がむいている」という疑念はありましたし、私は好きではありませんでした。
とはいえ、「先生」と「生徒」という立場をわきまえて稽古に臨んでくれているものだと思っていました。それができないのは、暴走以外の何者でもないでしょう。愛のある厳しい指導と人権侵害は別物です。
宝塚の演出家はもともとキングのような扱いだとも聞きます。まあ、脚本を見ればわかるけれども、ホント、全然第三者の目とか専門家の意見とか取り入れていないですものね。それなのに、稽古場に外部機関なんて入ろうはずもない。
そこのところはさ、これからお金をかけていかなければいけないところでしょう。脚本にも、稽古場にも第三者の意見が通るような空気を作っていかなければなりません。
演出家を辞めさせました、はい、おわり、ではありませんよ、聞いていますが、劇団!っていうか、阪急! もちろん解雇そのものを雪組千秋楽後にしたのも配慮の一つだろうし、にもかかわらず、それ以前に劇場に出禁にしていたことも、対処として間違っていたとは思いませんが、これからのことも考えていかなければいけません。
再発防止のガイドラインを提示して、それを実施して、結果をまとめてくださいよ。コロナのときはあれだけ科学的なレポートがあったではありませんか(銀橋の上で歌うと一列目には飛沫がかかる可能性があるので、販売は二列目以降です、とか)。同じことが求められています。肝に銘じてください。そしてさっさと行動に移してください。えらい人たちに年末も年始もあるかいな。
組子の前で生徒を罵倒したら、当然ののしられなかった他の生徒のパフォーマンスにも影響が出る。もちろん悪い影響だ。
そこを「なにくそこのやろ、みかえしてやるぜ!」という凄まじい精神力がないと宝塚には入れません、というのは間違っているでしょうし、そんなものは先細るに決まっている。もっと健全なあり方を目指していこうという気は、劇団や阪急のおえらいさんたちにはないのか。所詮おっさんたちのやることなのか。
血を流すのはすみれの乙女たちだけってすごい構図だぞ、沖縄と同じではあるまいか。さすがヘルジャパン。
被害者の心と魂の回復を祈ります。
そして二度と同じようなことが起きないために、劇団や阪急には具体的な行動をお願いします。
今年の年末は初めて仕事をまともに納めず、体調を崩してそのまま年末年始の休みに入ってしまいましたが、なんとか趣味のこちらは年内に納めることができてよかったです。もっとも書こうと思っていた記事は二本くらい書けませんでしたが……(遠い目)。
それではみなさま、今年も一年ありがとうございました。
来年もたくさん観劇&感激して良い年にしましょう~!